ホームカミングデー2015（第6回）　記念講演を開催します。

日時： 2015年11月3日（火・祝）10:00～11:30

ホームカミングデー開会式の中でご講演いただきます。

講演タイトル：「海を渡った縄文石斧 ～岩石学の挑戦～ 」

講師：前川　寛和　教授

大阪府立大学副学長・高等教育推進機構長
大阪府立大学大学院　理学系研究科物理科学専攻

講演内容について
わが国最大級の縄文集落跡である三内丸山遺跡では，美しい緑色磨製石斧が数多く出土します。この石斧を初めて岩石カッターで切断したとき、その硬さと粘り強さに驚くと同時に、縄文時代の人々が石斧を作るためにこの石材を選んだことに大変感動しました。石斧がなぜ硬いのか、なぜ粘り強いのか、岩石学の研究を通じてその理由が明らかになるとともに、石斧に用いられた岩石が奇跡的なでき方をしていることもわかってきました。

昨年末、石斧石材が北海道沙流郡平取町額平川流域から採取されたことが確認でき、遙か海を越えて青森まで運ばれていたことをつきとめることができました。私の石斧研究は、幸運にも次から次へと謎を解き明かすことができ、実に興奮に満ちあふれたものとなりました。講演では、私が感じたこの興奮を皆様にお届けし、科学研究の醍醐味を感じていただきたいと思います。

ホームカミングデー2015講演（前川寛和教授）ポスター